please は「丁寧な表現」ではないこともある?

please は「丁寧な表現」ではないこともある?

please は基本お願いするときに使うもの…丁寧に話すときに使うもの…と思っている人が多いと思いますが、実は、そうでもない時もあるのは知っていますか? 今回はその「丁寧ではない時」について少し見ていきましょう。

please の基本

 

Send me the file, please.
そのデータ送ってくれませんか?

文頭や文末、またこの例文のように間に please を付けることで、丁寧な表現になります。これは確かにその通りなのですが…実はこの文章、丁寧ではない、上から目線で言ってしまっている可能性もあるんですよ

 

上から目線な please

先ほどの例文と、以下の文章を見てみてください。

 

Please open the window.  I’m hot.
暑いから、窓開けてくれませんか?

 

これまた一見大丈夫そうに見えるフレーズですよね。これのどこが上から目線なのでしょう。そこで、ではちょっと please という単語を取ってみてください。こうなります。

 

Open the window.  I’m hot.
窓開けて、暑いねん。

 

そう、please を取ると、命令形になるんですよ。もとの文章が命令形なので、ただ「命令しているのを丁寧にしているだけ」なんです。please をつけるだけで丁寧になる、というのは実は違う…ということが、お分かりいただけたでしょうか。

日本語訳「暑いから、窓開けてくれませんか?」も、よーくシチュエーションを想像してみてください。「お願いしますよ、頼みますから開けてくださいよ、なんで開けてくれないんですか、私の頼みなんですから、聞いてくださいよ」みたいなニュアンスだと上から目線になりますよね。

これを知らず、please を付けたら丁寧だと思って使っている日本人が、なんだか失礼な話し方をしてしまっている…という話もよくありますよ。

でも、だからと言って、ちゃんと話さないといけないとビクビクしてしまって、結局発言できないでいるのは、よりアカンのですけどね。特にビジネスの場、会議なんかでは「発言しないと、いないも同然」みたいな感じにも捉えられます。日本人は何もしなくても丁寧で謙虚で、人の気持ちを考える人種です。怯えずに、間違いを恐れずどんどん発言することも英語の世界では大切なことです。

 

正しくお願いするには

では最初の例文をもう一度。Send me the file, pleaseを、上から目線ではないお願いの文章にしてみましょう。

 

Could you please send me that file? 
そのデータ、送っていただけませんか?

Could you ~?で既に丁寧に言っているので、そこに please を入れることで、より丁寧になる、という感じです。

他にも Would you ~? なども使えますね。

 

まとめ

please は、使い方次第では失礼になることもある!